この記事でわかること
今週も明るく、元気に、真剣に頑張ります!
さて、今回は「睡眠と乳酸菌」についてのお話です。
最近、よく乳酸菌飲料や乳酸菌サプリなどのCMを見かけることが多くなりました。
睡眠の質が良くなったり、腸内環境を整える方法の一つとしてたくさんの商品が販売されていますよね。
そもそも睡眠と乳酸菌には、どのような関係があるのかお話していきましょう。
話題の乳酸菌とは?
「乳酸菌の摂取で、睡眠はよくなるの?」と疑問を持つと思いますが、実は乳酸菌の 腸内環境を整える工程とホルモン分泌が睡眠をサポートしてくれます。
乳酸菌とは、糖を発酵させて乳酸を作る微生物の総称です。
その結果、便通の改善、コレステロールの低下、免疫機能を向上させて病気を防止するなど、非常に有益な善玉菌といわれています。
さらにピロリ菌を排除する機能を持つものや睡眠ホルモンの分泌にも役立つなどの健康面においてメリットが多いです。
腸内環境を整える乳酸菌のうち、生きたまま腸に到達できる優れた微生物のことを「プロバイオティクス」と呼びます。
睡眠との関係は?
乳酸菌が睡眠の質を向上させるメカニズムには、セロトニン・メラトニンおよび、腸内環境が関係しています。
セロトニンの分泌で心が安定する
睡眠の質を向上させるメカニズムには、セロトニンの分泌が関係しています。
セロトニンとは、精神の安定・安心感・平常心などを司る脳内物質です。
ストレスに効能があり、精神安定剤に性質が似ているといわれています。
セロトニン不足では、「うつ病・ストレス・疲労感・やる気の減退・イライラ」などに加え、不眠になる恐れがあります。
そのため、セロトニンの分泌を促すことが大切です。
また、セロトニンは次に説明するメラトニンを増やすための材料になります。
睡眠を促すメラトニンの材料はセロトニン
メラトニンは、体内に働きかけることで睡眠リズムを整えて、自然な眠りを誘う「睡眠ホルモン」ともよばれています。
朝起床して、太陽の光を浴びると、身体機能である体内時計がリセットされて活動モードに移行します。
活動中はメラトニンの分泌はセーブされています。
目覚めから14〜16時間ほど経過すると再び分泌が始まり、休息モードに移行して眠気を感じ始めます。
このようにメラトニンの分泌は、睡眠のメカニズムにおいて重要な役割を担います。
そして、メラトニンの材料となるのがセロトニンなのです。
そのため、セロトニンが重要になるのです。
腸内環境を整えてセロトニンの分泌を促す
つまり、 セロトニンを増やすために必要なことは腸を整えることです。
脳内物質といわれていることから、「セロトニンが分泌されるのは、脳ではないの?」と疑問を持つことでしょう。
しかし、大腸と小腸内には、計1億個の神経細胞が集まるといわれており、脳と腸は大腸の細胞神経を通じてつながりを持っています。
具体的には、腸内細菌によってセロトニンの材料になるものが生成され、脳に送られることでセロトニンになるといわれています。
そのため、乳酸菌を摂取して腸内の善玉菌を増やすことで、セロトニンの分泌量を促すことに繋がります。
結果として睡眠によい影響を及ぼすことが可能です。
睡眠に良い食べ物とは?
ヨーグルト
なぜなら、ヨーグルトを摂取すると 腸内環境が整い、メラトニンの生成量を増大させて睡眠の質を高められるからです。
メラトニンは眠りを誘うホルモンです。
ヨーグルトに含まれているトリプトファンは、摂取後メラトニンに変化する作用があります。
乳酸菌飲料
乳酸菌飲料のなかにも、睡眠の質の改善に効果的なものがあります。
例えば、 「ガセリ菌CP2305株」を含む乳酸菌飲料です。
具体的な作用としては、ストレスの軽減や睡眠の質(眠りの深さ)を高めるのに役立つ機能、腸内環境の改善機能を併せ持ちます。
他にも便秘改善や、ダイエットなど腸内環境に良好な菌が揃っています。
乳酸菌タブレット・サプリ
乳酸菌タブレットは、 食事以外の摂取方法から生きたまま乳酸菌を腸内に届ける役割があります。
そして、生きた乳酸菌が体内で善玉菌となり腸内を整えます。
善玉菌が多い腸内環境であるほど、睡眠ホルモンのメラトニン分泌量が多くなり睡眠の質がよくなります。
バナナ
バナナを食べることも、睡眠によい影響を与えます。
バナナは ヨーグルトと同じく、豊富なトリプトファンを含むため、セロトニンの分泌が期待できるからです。
ヨーグルトとも非常に相性がよく、効率よくトリプトファンを摂取できます。
フルーツヨーグルトにして、デザートにするのもよいでしょう。
生活改善も必須!
睡眠を妨げる要素をできるだけ取り除く
ストレスや疲労は、乳酸菌の効果を打ち消してしまうほど強い影響力を持っています。
できる限りそれらの要素を取り除くためのアプローチが必要です。
乳酸菌の効果を得るためには、「ストレス解消、疲労を溜めない」などの工夫が大切です。
ストレスを解消する
まずは、ストレスを解消する趣味をみつけていきましょう。
休日に1人での趣味の時間を確保して、定期的に運動、散歩、カフェで読書などリラックスタイムを作りましょう。
健康面の向上や知識を得られるような、メリットのあることを続けるとなおよいです。
疲労を溜めない
次は、疲労を溜めないように心がけていきましょう。
入浴や何もしない時間を確保するなど、リラックスタイムを設けることが大切です。
入浴のタイミングは、夕方か夜が適しているといわれています。
よい寝付きのためには、就寝の2~3時間前の入浴が理想的です。
また、睡眠の環境も大切な要素のため、気温・ベッド・寝具などを整えるなど、疲労を溜め込まないような工夫も重要です。
生活習慣を整える
どんなに睡眠によい食品・乳酸菌を摂取したり、運動をしたとしても、入眠の時間にバラつきがあると質はよくなりません。
体内時計を調整するために朝日を浴びたり、規則正しい睡眠を取るなど、本来の生体機能をベースにした生活リズムが大切です。
すると、体内時計と連動するメラトニンの分泌の時間が調整されるため、より入眠しやすくなるでしょう。
また入浴習慣を調整すれば、緊張が和らぎより睡眠が取りやすくなるのでおすすめです。
寝る前に乳酸菌を摂る
寝る前に乳酸菌を摂取することも、睡眠を改善するポイントのひとつです。
なぜなら、夜はその吸収率がアップするうえに、イライラや緊張などの神経の興奮を抑える作用が期待できるからです。
リラックス状態への切り替えができるため、寝付きの改善が期待できます。
また定期的な摂取により睡眠効果を実感できれば、乳酸菌の摂取が継続しやすくなるでしょう。
乳酸菌のエサとなるプレバイオティクスも摂る
乳酸菌のエサとなる、プレバイオティクスの摂取も行いましょう。
代表的なものは オリゴ糖でプロバイオティクスを増殖させる役割があります。
プロバイオティクスは腸内環境を整える乳酸菌のうち、生きたまま腸に到達する優れた微生物のことを指します。
オリゴ糖などのプレバイオティクスは、乳酸菌とともに摂るようにしましょう。
乳酸菌の摂り過ぎに注意
乳酸菌が体に良いからと言って摂取しすぎるのは、逆効果になってしまうので注意が必要です。
ヨーグルト・乳酸菌飲料にも脂質は含まれており、食べやすくするために多量の糖分を加えたものも多いです。
脂質・塩分・糖質のとりすぎは、肥満・高血圧・動脈硬化などの原因となります。
乳酸菌自体に問題はないですが、乳酸菌が豊富な乳製品を摂取しすぎると生活習慣病のリスクが高まります。
ヨーグルトの場合、1日の摂取目安量は大人で100~200g程度です。
子供の場合は、1日100g程度を目安にしましょう。
この記事の結論は?
睡眠の質を向上するためには、乳酸菌を上手に摂取して、バランスのいい食事、適度な運動、充分な睡眠を心掛けましょう。