この記事でわかること
今週も明るく、元気に、真剣に頑張ります!
さて、今回は「睡眠と熱中症」についてのお話です🚨
日中の暑さ、夜の熱帯夜で災害級の暑さと言われる日々が続いていますね。
就寝中は、こまめな水分補給や室内温度をコントロールできないので、寝る前の熱中症予防が必要です。
熱中症とは?
そもそも熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のことです。
かつては、夏の暑さや炎天下で具合が悪くなったり倒れたりする状態は、日射病などと呼ばれていました。
しかし、必ずしも熱が加わる灼熱のような状況でなくても発症する恐れがあることから、現在では「熱中症」と一括りにして呼ばれるようになりました。
熱中症と言うと「炎天下に長時間いた」「真夏の暑い中で運動をしていた」といったケースを想像するかもしれませんが、家の中でじっとしていても室温や湿度の高さから熱中症にかかります。
救急要請時の発生場所で最も多いのが、住宅等居住施設が全体の37%を占め、次いで道路・交通施設が25%を占めています。
近年、ニュースなどで見聞きするようになった熱中症ですが、ご高齢の方が熱帯夜にエアコンを使用せず、寝ている間に熱中症を発症して亡くなってしまうという事故も増えています。
熱中症予防とは?
熱中症を予防するには、次のようなことに気をつけましょう。
昼間の場合
暑さを避ける
外出時にはなるべく日陰を歩く、帽子や日傘を使うなどの日除けをしましょう。
家の中では、ブラインドやすだれで直射日光を遮る、扇風機やエアコンで室温・湿度を調整して室内環境をコントロールしてください。
服装を工夫する
外からの熱の吸収を抑え、体内の熱をスムーズに逃がす服装が理想的です。
素材は、吸収性や通気性の高い綿や麻などがいいでしょう。
また、熱がこもらないよう、襟ぐりや袖口があいたデザインもおすすめです。
こまめな水分・塩分補給
のどが渇く前からこまめに水分を補給しましょう。
ただし、コーヒーや緑茶などのカフェインが多く含まれている飲み物、アルコール類は利尿作用があるので適しません。
また、汗をかくと水分と一緒にミネラルやビタミンも失われるため、水分補給だけではなく、ミネラルも補給するようにしましょう。
暑さに備えた体づくり
日頃から暑さに身体を慣らしておくことも必要ですが、運動で適度に汗をかいて代謝を良くする習慣を身につけることも大事な予防法の一つです。
また、体調が優れないときは無理をせず、しっかり休んで体調を整えるようにしましょう。
夜間の場合
適切な温湿度の調整
「夜は日照がなく、気温が下がるので安心!」という誤った思い込みが夜間熱中症に繋がります。
夜間熱中症で亡くなる方のほとんどがエアコンをつけていないという統計結果もあります。
昼間に長時間も壁や天井が暖められ、蓄えられた熱が夜に放射熱となり室温が上昇します。
また、防犯のために部屋を閉めきる人も多いので、自然の風がシャットダウンされているため、熱中症に陥りやすい危険な状況が出来てしまいがちです。
日中気温が高かった日は、入眠前よりも睡眠中に室温が上がることを考え、エアコンで室温を調節しましょう。
入眠前、起床時の水分補給
睡眠中は知らないうちに汗が蒸発し、冬でも200ml前後、熱帯夜には500ml以上という想像以上の水分を失っています。
寝ている間に熱中症になれば脱水症状を引き起こし、血液がドロドロ状態になって流れが悪くなります。
さらにひどくなると血流が詰まることで脳の血管で発生すれば脳梗塞、心臓で発生すれば心筋梗になります。
熱中症だけでなく、起床時の脳梗塞を予防するためにも、入眠前と起床時の水分補給は重要なポイントです。
睡眠環境を整える
夏の寝室環境は、温度が28℃以下、湿度は50~60%程度が理想的です。
寝具はクールダウン効果が高いもの、パジャマは吸汗性があるものを選び、少しでも快適な睡眠をとって翌日に疲れを残さないように心がけましょう。
夜の間は、ずっと冷房をつけたままにすることが推奨されています。
ただし、エアコンや扇風機の風が直接体に当たらないように、風向きを調整したり、布団を足元までしっかりかけたりして寝冷えを防ぎましょう。
睡眠不足にならないようにする
睡眠時間が短い場合、普段より1.5時間程度の睡眠時間の短縮でも、翌日に運動をすると体温が高く、汗の量も多くなり、体温調節機能が低下します。
夏の睡眠不足は、熱中症のリスクを高くする可能性があります。
日中の環境や行動だけでなく、夜間の睡眠環境を整えてしっかり眠ることが大切です。
熱中症の対処法とは?
気温や湿度が高い環境のなか以下の症状がみられた場合は、応急処置を行いましょう。
- 立ちくらみ
- 筋肉のこむら返り(足がつるなど)
- 体に力が入らない
- ぐったりしている
- 呼びかけへの反応がおかしい
- けいれんがある
- まっすぐに走れない・歩けない
- 体が熱い
などの症状がみられたときには、すぐに熱中症が疑われます。
軽度の場合
1涼しい環境に移す
風通しの良い日陰や、クーラーが効いている室内に移動してください
2脱衣と冷却
衣類を脱がせて、体内の熱を外に出します。
さらに、露出させた皮膚に水をかけ、うちわや扇風機などで仰いだり、氷嚢で首やわきの下、太ももの付け根を冷やし、体温を下げます。
3水分と塩分を補給する
吐き気や嘔吐の症状がある場合には、すでに胃腸の動きが鈍っていると考えられるので、口から水分を入れることは避けましょう。
重症の場合
熱中症を疑う症状があり、意識がない、または呼びかけに対する返事がおかしい場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
必要な応急処置を行い、水分を自分で摂ることができても症状が改善しないという場合でも医療機関に行きましょう。
この記事の結論は?
気温が高ければ熱中症のリスクが高くなることは確かですが、それほど気温が高くなくても湿度が高い日も要注意です。
冷房が苦手という方もいらっしゃると思いますが、この災害級の暑さから大切な「いのち」を守ることが最優先です。
エアコンを「ドライ」に設定して湿度を下げるだけでも熱中症の予防につながります。
睡眠不足、夏バテ、熱中症などに気をつけて、この夏を一緒に乗り越えていきましょう💪